黒紋付
媒染浸
大黒

利休黒の美

利休の求めた侘びの極地を色で表現するならば、それは黒の色です。壮年期の利休は侘び茶を大成し、その境地を極めて、常に身に付けていたものは黒の色です。その利休の求めた黒の色をきものに再現したものがこの大黒です。
大黒はその名の通り、長次郎が素材とした聚楽土で泥染し、さらに京都の優れた地下水により利休の卓越した感性の色「黒」を表現し、再現した逸品です。

 

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浜ちりめん 湖畔 

 

五泉駒絽 小熊

 

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聚楽土

大黒は下染めを聚楽土で泥染しているのが特徴です。聚楽土は秀吉が造営した城館「聚楽第」近辺より出土する赤土です。長次郎はこの赤土(聚楽土)を素材として茶椀を焼いていたと考えられます。「聚楽」とは「長生不老の薬をあつむるもの」とされ、天正十四年(1586)に諸大名に命じ造らせたものです。城下には大名屋敷が設けられ、利休もその中に邸宅を構えていました。
大黒・黒紋付の「黒」は、全体的に落ち着いた渋く深い色。静かな内包的な趣を再現しています。